2010年、日本での口蹄疫発生の件。

今回流行しているあるウイルス改め、
牛や豚など足の蹄(ひづめ)が二つに割れた動物に感染する
家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)。
2010年4月、宮崎県で今年初めて感染が確認されてから
現在も政府及び獣医、医療分野の
従事者が感染拡大を食い止め終息させることに取り組んでいます。

2010年5月中旬、感染拡大を食い止める為、
口蹄疫の感染が確認された農場を中心とした半径10km圏内に居る
牛豚の家畜にワクチン接種を行い感染拡大を遅らせ、
後にワクチンを接種した全頭を殺処分するという対策を打ち出しました。

ですが、このワクチン接種による対策の計画の策定状況、
実施までの経緯からみて、
本来、口蹄疫の行動計画に
織り込まれていない対策なのかもしれません。

行動計画に織り込まれていない対策であるとすれば、
ワクチン接種をによる対策を直ちに中止させ従来の行動計画に切り替え、
これから先の口蹄疫対策ではワクチン接種による対策を禁止して
従来の行動計画に徹するべきだと考えています。


確かに、感染拡大を早めに食い止めることは重要でしょう。
しかし、ワクチン接種による対策では
膨大な数の家畜を殺処分して埋却しなければならなくなり、
現時点では埋却地をろくに確保できてない上、
ワクチンを接種した全頭をはたして埋却できるかさえ不確定です。

万が一、ワクチン接種による対策を講じても
感染地域がさらに拡大するのであれば
ただでさえ損失が大きい対策なのに
さらに多くの埋却地を確保しなければなりませんし
過大な経済的損失をまねいてしまいます。


宮崎県内で今年確認された口蹄疫の型は、
既に認知されているものであり
従来の行動計画でも全く問題ないと考えています。


ワクチン接種による対策より従来の行動計画に徹した方が、
経済的損失を抑えることができる上に、
より確実に感染拡大を食い止め終息させることができます。


率直に申し上げれば、このワクチン接種による対策は
速さを優先させ、やみくもに急いで対策を講じることが
いかに愚かで損益で不適切かを知らしめる好例ともいえるでしょう。